院長ブログ

2023年01月27日 インプラントには痛みがある?痛みや腫れをなるべく少なくする方法とは

静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック

歯科医師 院長 渡邉信介

 

 

インプラント治療は失った歯の骨にインプラント体と呼ばれるチタン製のネジを埋めてから被せ物をして歯を補う方法のことです。骨にインプラント体を埋める手術が必要になるため、痛みは腫れを心配する方も少なくありません。今回はインプラント治療の痛みについてとその痛みと腫れをなるべく少なくする方法について解説します。

インプラント手術の痛みとは

インプラント治療を受けるとき一番不安になるのは「痛み」ではないでしょうか。手術と聞くと痛みが不安でインプラント治療に踏み切れない方も多いです。インプラント治療には、手術中に起こる痛みと手術後に起こる痛みがあるといわれています。それぞれ詳しく解説します。

手術時の痛み

手術は患部に麻酔をするため、術中は痛みを強く感じることはほとんどありません。しかし注射針を刺す痛みや、麻酔の薬が入るときは痛みを伴うことがあります。痛みを軽減する工夫を行っている歯科医院では、針を刺す前に表面麻酔を行ったり、麻酔の薬を体温と同じ温度に温めたりすることで痛みの緩和を図ります。

また痛みや手術に対する不安、緊張を和らげるために点滴で鎮静剤を投与する方法を行うところもあります。

術後の痛み

手術中よりも、術後の麻酔が切れたあとは痛みや腫れを伴うことがあります。インプラントを入れた本数が多い場合や、インプラント手術と骨を造る手術を行った場合は痛みや腫れが生じやすい傾向にありますが、痛みに関しては個人差が大きいです。

手術当日

術後麻酔が切れた後は痛みを伴うことがあるため、インプラント治療では痛み止めと抗生物質を処方します。痛み止めは痛いときに、抗生物質は歯科医師の指示通りに服用しましょう。

2~10日後

痛みや腫れを伴った場合は約2~10日間続くといわれています。個人差はあり、痛みがない方もいれば、10日以上痛みを伴うこともあります。また、インプラント手術と同時に骨を造る手術を行った場合は、顔にあざができることがあります。あざは10日から2週間ほどかけて下に下がっていき、時間と共に消失します。

抜糸時

インプラント手術後約7~10日ほどで歯肉が回復するため抜糸を行います。歯肉が回復すると糸によって歯肉が引っ張られるため、多少の違和感がありますが抜糸すると違和感はなくなります。

抜糸時は基本的に麻酔をせずに行います。痛みには個人差がありますが、チクチクした程度です。しかし歯肉の中に糸が入り込んでいる場合は痛みが強く出る可能性があるため、表面麻酔や麻酔をして抜糸をすることもあります。

痛みや腫れをなるべく少なくする方法とは

術中も術後もできれば痛みや腫れを少なくしたいものですね。痛みや腫れをなるべく少なくする方法を紹介します。

術中の痛みは我慢しない

インプラント手術は麻酔しているため痛みを感じることはほとんどありませんが、まれに麻酔が効きにくい方もいます。「しみる」「痛い」といった症状がある場合は我慢せずにすぐに歯科医師に伝えましょう。

術前に伝えられた注意事項を守る

術前のカウンセリング時には注意事項を説明する歯科医院が多いです。その注意事項には以下のような内容が挙げられます。
・当日の入浴は避けてシャワーのみにする
・当日は激しい運動を避ける
・お酒は控える
・処方された薬を服用する
・術部を指や舌で触らないようにする
歯科医院によって注意事項は異なりますが、当日は血行が良くなることは避けます。これらを守ることで、痛みや腫れをできるだけ少なくできる可能性があるため、注意事項は必ず守るようにしましょう。

まとめ

インプラント手術に伴う痛みと腫れ、それを少なくする方法を紹介しました。痛みに対して不安が強い方は事前に歯科医師によく相談して納得してから治療を始めましょう。

 

静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック

歯科医師 院長 渡邉信介

 

2023年01月09日 インプラント治療のデメリット|リスク要因があると受けられない

静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック

歯科医師 院長 渡邉信介

ブリッジや入れ歯と違い、インプラントはどの歯であっても治療が受けられる治療方法です。天然のような歯の見た目で審美性がよく、自分の歯のように噛めることからメリットが多い治療方法です。

しかしインプラント治療は、誰でも受けられる治療方法ではありません。そのような意味ではインプラントのデメリットではないでしょうか。今回はインプラント治療ができないケースについて解説します。

インプラント治療が受けられないケース

全身の状態や口の中の健康状態により、リスクがあると診断された場合、インプラント治療が受けられないケースがあります。
インプラント治療が受けられない例として、以下の7つが挙げられます。
・20歳以下の成長期の若者
・骨粗鬆症の方
・特定の薬を服用している方
・糖尿病を患っている方
・金属アレルギーの方
・顎骨に放射線治療を受けている方
・重度の歯周病に罹患している方

20歳以下の成長期の若者

顎の骨の成長途中にインプラントを入れると、天然の歯とインプラントにずれが生じる可能性があるため、20歳以下の若者はインプラント治療ができません。

万が一早期に歯を、失いインプラント治療を希望される場合、部分入れ歯やブリッジなどで、失った歯を仮に補い、顎の成長が終わるまで待つ可能性があります。

骨粗鬆症の方

インプラントと骨が結合するためには、十分な骨の量と骨の質があることが条件となります。

骨粗鬆症は骨密度の低下を伴うため、インプラントが結合しない可能性があります。

ビスフォスフォネート製剤の服用や注射をされている方は、顎骨壊死を引き起こす可能性があるため、インプラント治療は禁忌とされています。

糖尿病を患っている

糖尿病を患っている場合、インプラント手術中に低血糖ショックが起きる可能性や、術後の傷の治りが悪いなどリスクが高くなります。

また、インプラント周囲炎と呼ばれる、インプラントの歯周病の発症リスクが高くなることが問題とされています。

インプラント手術が行える目安は、血糖値が140mg/dl以下や、HbA1cが6.9%以下が望ましいとされています。

金属アレルギーの方

インプラントに使用されているチタンは、人体と馴染みやすい金属ですが、稀にアレルギーを引き起こす可能性があります。

アレルギーが起きると、インプラント周辺の歯肉が炎症を起こしたり、水疱が現れたりする可能性があります。

銀歯を入れていた方でも、インプラントを入れたらアレルギーが起こってしまった症例もあり、インプラントを入れる前はできるだけアレルギー検査を受けることをおすすめします。

顎骨に放射線治療を受けている方

癌などの治療で顎骨に放射線治療を受けている方は、口の中が炎症を起こしやすいため、インプラント治療は受けられません。

また放射線治療の影響により、唾液の量が減ってしまい虫歯や歯周病のリスクが高いと言われています。

重度の歯周病に罹患している方

歯周病に罹患している場合は、事前に歯周病治療を行ってからインプラント治療に移行しますが、改善されない場合インプラント手術を受けられない可能性があります。

インプラント治療の前には必ず歯周病検査を行います。歯周病に罹患しているのにもかかわらず、説明や治療もなしにインプラント治療を行う歯科医院は、注意が必要です。

まとめ

失った歯を補うために、インプラント治療はとてもメリットの多い治療方法です。しかし誰でも治療が受けられるのではないため、インプラント治療をお考えの方は、歯科医院でよく相談をしてから選択しましょう。

静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック

歯科医師 院長 渡邉信介

2022年12月23日 インプラントの治療期間はどれくらい?

インプラントを希望しているけれど、治療期間がどのくらいかかるのか気になる方は多いでしょう。結論から言うとインプラントの治療期間は平均3カ月~1年かかることが多いです。ただ症例によって大きく異なるため、今回はインプラントの治療期間について解説します。

インプラントの治療期間

冒頭でも解説したとおり、インプラントの治療期間は症例により異なりますが、平均3カ月~1年かかることが多いです。これは顎の骨にインプラントを埋め込み、骨とインプラントが結合するまで待たなければならないため、通常のむし歯治療よりも長い期間必要となるためです。

 

治療期間が症例によって異なるのは、顎の骨の状態に個人差があるためです。顎の骨がしっかりしており、歯ぐきも健康な状態であればすぐに手術を受けることができますが、歯周病や顎の骨が薄い方は歯周病治療や顎の骨を造る手術をしなければならないため治療期間は長くなるでしょう。

インプラント治療の流れ

インプラント治療では以下の流れで行うことが一般的です。

 

  • 精密検査
  • 事前処置
  • インプラント埋入手術
  • インプラント定着期間
  • 人工歯の型取りとセット

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

精密検査

インプラント手術を行うと決まったら、お口の中の状態を確認します。検査ではむし歯や歯周病検査、歯の型取りやレントゲン・CT・お口の中の写真撮影などを行い、これらの資料を元に治療計画を立てます。

事前処置

歯周病に罹患している場合など事前に治療をする必要があります。また骨が薄い方は骨を造る手術を行うこともあります。その場合は骨ができるまで後約3~6カ月待つ必要があります。

インプラント埋入手術

インプラント手術には1回法と2回法があり、お口の中の状態により異なります。1回法では手術が1回で済み、約3カ月期間を置くことが多いです。2回法ではインプラントを埋入したあと歯ぐきの中に埋め、骨と結合するまで約3カ月~6カ月期間を置き、再度人工歯とインプラントを結合する装置を装着します。

人工歯の型取りとセット

骨とインプラントが結合したのを確認したら人工歯の型取りを行います。型を取ってから人工歯が入るまでは約1~3週間かかることが多いです。

まとめ

インプラントの治療期間はお口の中の状態より異なりますが、約3カ月~1年かかります。これは通常のむし歯治療と異なるため期間が長くなりますが、骨とインプラントがしっかり結合することで自分の歯のように噛めます。インプラント治療をご希望の方は歯科医師とよく相談し、適切な治療方法の選択をしましょう。

2022年12月09日 金属アレルギーでもインプラント治療は受けられる?

インプラント治療を希望しているけれども金属アレルギーをお持ちの方は少なくありません。また金属アレルギーを持っていなくても今後アレルギーを発症する可能性もあるため心配する方も多いです。今回はインプラント治療と金属アレルギーについて解説します。

金属アレルギーでもインプラント治療は可能

結論から言うと金属アレルギーの方でもインプラント治療を受けることができます。これは金属アレルギーと言っても全ての金属に対して発症するものではないからです。インプラントに使用する金属は「チタン」が用いられており、症状がでにくい素材として人工関節でも使用されています。そのためインプラント治療ではチタンアレルギーでない限り受けることができます。

かぶせ物には注意が必要

インプラント治療ではインプラントを顎の骨に埋め込み、そのうえにかぶせ物をして失った歯を補う治療方法です。かぶせ物の種類にはオールセラミック、ジルコニア、ハイブリッドセラミックを用いることが多いですが、金属を使用したメタルボンドがあります。この素材は金属アレルギーを持つ方に適していないためかぶせ物を選択する際は注意が必要です。

インプラント治療後に金属アレルギーになったら

インプラント治療後にアレルギー症状が出た場合、まずはパッチテストを行い、チタンアレルギーでないか確認します。チタンが原因であれば、インプラントを撤去する必要があり、その後は入れ歯か金属を使用しないブリッジで失った歯を補うことが多いです。ただこのような問題が起きてしまうと、身体に負担が大きくかかります。これらの問題を防ぐためにもアレルギーが心配であれば治療の前にパッチテストをしておくと良いでしょう。

金属アレルギーの症状

さいごにインプラントによってアレルギーが発症した場合どのような症状がでるのか解説します。代表的な症状には手足の発疹やかゆみがでることが挙げられ、扁平苔癬(へんぺいたいせん)と呼ばれる症状が出ることもあります。前者の自覚症状は皮膚の赤みやかゆみがあり、後者はお口の中に白い線状の腫れができ、痛みや違和感を覚えることがあります。

まとめ

金属アレルギーでもチタンアレルギーでない限りインプラント治療を受けることができます。アレルギーの心配がある場合、事前にパッチテストを受けてからインプラント治療を受けるもの良いでしょう。インプラント治療ではすぐに治療を開始するものではなく、事前に歯科医師と相談してからになります。少しでも不安な方は歯科医師とよく相談し適切な治療方法を選択しましょう。

 

2022年11月30日 インプラント治療っていくらかかるの?インプラントに必要な費用を徹底解説!

インプラントは保険が適用されない自由診療。実際にどのくらいの費用がかかるのか心配に感じている方も多いのではないでしょうか。ここでは、インプラントに必要な治療費について解説していきます。

 

インプラントの1本あたりに必要な費用は300,000円〜800,000円

インプラントは保険が適用されません。自由診療のため歯科医院によって設定されている金額は異なり、地域差や使用するインプラントのメーカーによって費用が変わります。目安の費用は1本あたり300,000円〜800,000円が相場となっています。

 

インプラント費用の内訳として以下の費用がかかります。

・診査、診断料15,000〜50,000円

・手術費用100,000〜550,000円

・人工歯50,000〜200,000円

また上記以外にも別途費用が発生することがあります。

都心部のインプラント費用の相場は130,000〜550,000円

都心部では相場が高く設定されいます。例えば、東京のインプラントの費用相場は130,000〜550,000円と幅が広く設定されています。

 

相場よりも安く設定されている場合、HPや広告ではインプラントの本体の値段だけ書かれており、検査料、手術費用、部品代、被せ物の費用は別途必要になることがあり注意が必要です。

歯を支えている骨や、歯肉の厚みが足りない場合は別途費用がかかる

 

インプラント治療では「歯を支える骨の量」が成功の鍵になります。歯を支える骨の量が足りない状態は骨を造る手術(GBR法)が必要です。

 

上の奥歯の場合「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞があります。歯を支えている骨が薄くなっているとインプラントが上顎洞を突き抜けてしまい、上顎洞炎を引き起こす可能性があります。

 

骨を造る手術が必要になった場合30,000〜100,000円ほど費用がかかります。

 

また、前歯はインプラントを入れた際に、歯肉が下がってしまうとインプラントの一部が見えてしまうことがあります。その場合はインプラント手術と同時に「歯肉の厚みをもたす移植手術」が必要です。移植手術には別途費用がかかり、相場は50,000〜100,000円となっています。

 

全ての歯を失った場合の費用は2,000,000〜4,000,000円

歯を全て失った方や、歯を残すことが難しい方にAll-on-4が適しています。All-on-4

は4本〜6本のインプラントを入れて10〜12本の歯を支える治療方法です。固定式装置のため、取り外しの必要がありません。この場合の費用は2,000,000〜4,000,000円が相場です。

 

All-on-4は自分の歯のように噛めることができ、総入れ歯では叶わなかった食事が楽しめます。

従来のインプラントとは違い

・失った数だけインプラントを入れる必要がない

・1本単位で入れるよりも費用の負担が少ない

・手術の回数が少ないので、身体的負担が軽減できる

とメリットがあります。

インプラントにはメンテナンスや修理費用が別途必要

インプラントの構造はフィクチャーと人工歯とフィクスチャーを連結するアバットメントの三層構造からなります。ほとんどの歯科医院では保証期間を設けていますが、保証期間外に人工歯の破損や、アバットメントに不具合が生じた場合は交換となり、50,000〜200,000円がかかります。

 

また、インプラントは入れたら終わりではなく、定期的なメンテナンスも必要です。メンテナンス費用は3,000〜7,000円が相場です。

インプラントの費用の支払い方法は歯科医院によって異なる

高額なインプラント治療では歯科医院によって異なりますが、一般的には現金一括、治療のタイミングによって分割、クレジット、デンタルローンがあります。

 

インプラント治療は一般の診療と比べると高額になります。費用面が心配であれば、歯科医院で確認し相談しましょう。

インプラント治療は医療費控除の対象

インプラント治療は医療費控除の対象になります。

1月1日から12月31日の1年間に100,000円以上の医療費を支払った場合、所得税が安くなる仕組みです。インプラント治療を受けた際の領収書は必ず保管をしましょう。

まとめ

インプラントの費用の相場は1本あたり300,000〜800,000円と高額です。手術にはリスクも伴いますが、天然の歯のように噛め、食事を楽しむことができます。インプラント治療を受けた方から「もっと早くにインプラントにすればよかった」という声を多く聞きます。

 

インプラント治療が高額である理由にはインプラントの材料費、器具、薬品の一つひとつが高額です。また歯科医師、歯科衛生士の育成に力を入れている歯科医院であれば、治療費も高額になりがちです。ですが、歯を失う前と同じような感覚を取り戻し、食事を思いのまま楽しめるのならインプラント治療は決して高いものではありません。

 

2022年11月20日 インプラントは医療費控除の対象! 所得税軽減のポイントを解説

インプラント治療も医療費控除の対象です。インプラント治療は高額なので、少しでも負担を抑えたいもの。そこで、医療費控除についてポイントを解説します。

 

インプラントは医療費控除の対象

インプラントは医療費控除の対象です。確定申告のときに控除申請をすることで、所得税の軽減が期待されます。

 

医療費控除は、1月1日から12月31日までに100,000円以上の医療費や薬代を払った場合に、申告することができます。生計をともにする家族の分と合算して申告ができます。

 

万が一、申告を忘れてしまっても過去5年間にさかのぼることが可能です。

 

1年間に支払った治療費には、インプラントの治療費や薬代、通院のために利用した公共交通機関の交通費が含まれます。

インプラント治療費の10%〜40%が戻ってくる

実際にインプラントの治療費で、どのくらいの還付金があって、住民税が安くなるか気になるところです。実際に例をあげてみましょう。

 

例えば総所得が400万円、インプラントの治療費が50万円だとします。保険金などの補填金0円として計算すると、医療費控除額は40万円です。

 

還付金の計算は、医療費控除額に所得税率を掛けたものになります。総所得が400万の場合、税率は20%なので、8万円が所得税の還付金として戻ってきます。

 

さらに医療費控除は翌年の住民税に適用され、医療費控除額の10%を軽減します。この場合4万円の住民税の軽減が期待できます。

医療費控除の金額

以下の計算式で医療費控除の金額が求められます。医療費控除の上限は2,000,000円です。

 

医療費控除額=1年間の医療費の合計額−保険金などの補填金−100,000円

 

年収が200万円未満の場合は、以下の計算式で金額を求めます。

 

医療費控除額=1年間の医療費の合計額−総所得金額の5%

 

保険金などの補填金とは、医療保険や健康保険から支給されたお金のことです。

医療費控除の還付金

以下は医療費控除の還付金の計算式です。

 

医療費控除の還付金=医療費控除額×所得税率

 

所得税の金額は以下の通りです。

 

課税される所得金額 税率
194万まで 5%
195万〜329万9,000円まで 10%
330万〜694万9,000円まで 20%
695万〜899万9,000円まで 23%
900万〜1799万9,000円まで 33%
1800万〜3999万9,000円まで 40%
4000万円以上 45%

                                                          

 

 国税庁 所得税の税率

医療費控除は翌年の住民税にも適用されて減額される

医療費控除は翌年の住民税にも適応されます。計算式は以下の通りです。

 

減額させる住民税=医療費控除額×10%

インプラントの医療費控除に必要な書類

2017年の確定申告から領収書ではなく、医療費控除の明細書の提出が必要になりましたが、領収書は5年間保存する必要があります。

 

保険組合に加入している場合、「医療費控除のお知らせ」が届きます。インプラント治療は自由診療のため、医療費控除の明細書の記入が必要です。

 

医療費控除のお知らせと併用して、医療費控除を受けることができます。医療費控除の明細書は国税庁のHPでダウンロードが可能です。

まとめ

インプラント治療は高額ですが、インプラント治療は医療費控除の対象になります。医療費控除を利用することで、費用を抑えることが可能です。

 

確定申告は難しい、面倒くさいと考える方もいるかと思いますが、年間の医療費が100,000円を超えるなら、ぜひ活用したい節税制度です。

 

2022年10月31日 インプラント・ブリッジ・義歯を比較

歯を失ったときの治療法にはインプラント・ブリッジ・義歯があります。これらは専門用語で「補綴装置」と呼ばれており、補綴装置を選択するときはそれぞれのメリット・デメリットを把握することが大切です。ここではそれぞれの補綴装置を以下のように比較したものをご紹介します。

 

インプラント ブリッジ 義歯
噛みやすさ
違和感の有無
審美性
周囲の歯への影響
費用

 

噛みやすさ

インプラントはご自身の歯のように噛めることが最大のメリットです。ブリッジもご自身の歯のように食べることができますが、硬い食べ物は噛みにくいことがあります。義歯の場合は、違和感も大きく、硬い食べ物はほとんど噛むことができません。

違和感の有無

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋めて人工歯を装着しているため、違和感を覚えることはありません。ブリッジでは失った時歯の両隣を削って被せ物をするため、安定感があり、違和感を覚えることはないと言えるでしょう。ただ義歯はお口の中に大きく、厚みのあるため、違和感を覚えることが多いです。

審美性

インプラントで使用する素材はセラミックと呼ばれるもので、ご自身の歯と同じ色調を再現することができます。それにより審美性は高く、インプラントを入れていることが周囲の人に気づかれることはありません。一方、ブリッジ・義歯には保険適用のものと自費治療のものがあります。前者はブリッジの場合銀歯であったり、入れ歯の場合金属のバネを使用するため目立つことが多いです。後者はブリッジの場合セラミックを使用したり、入れ歯の場合ではバネが金属製でない素材を使用することができます。

周囲の歯への影響

インプラントは単独で入れることができ、周囲の歯に影響を与えることはありません。ブリッジでは失った歯の両隣の歯を削って被せ物をする必要があるため、周囲の歯への影響は大きいと言えるでしょう。なお部分入れ歯の場合は、バネを固定するためにほんの少し歯を削ることが多いです。

費用

インプラントは保険適用にならないため、費用は高額になりがちです。ブリッジ・入れ歯の場合は、保険適用の治療であれば安価で済みますが、自由診療の治療では高額になります。

まとめ

今回はそれぞれの補綴装置を比較したものをご紹介しました。歯を失ったときの治療方法はインプラント・ブリッジ・義歯があり、それぞれメリット・デメリットがあることを把握しておきましょう。

2022年10月23日 歯が抜けたときはどうしたらいい?|歯が抜けたときの治療方法を解説

むし歯や歯周病、打撲などの事故で歯は抜ける可能性があります。抜けてしまった歯は治療をして補う必要があります。治療方法の選択肢として「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」が挙げられます。今回は歯が抜けたときの治療方法を解説します。

 

失った歯を補う3つ治療方法

失った歯を補う治療方法は主に

・インプラント

・ブリッジ

・入れ歯

の3つの選択肢から選びます。もちろん治療前に歯科医師から十分な説明を受けて治療を選択しますが、事前に治療方法の内容を知っておくと理解しやすくなります。

歯が抜けたときの治療1:インプラント

歯を失ってしまったところに、チタン製の人工歯根を埋めて、被せ物をする治療方法です。

インプラントのメリット

インプラントは魅力的なメリットが4つあります。

・自分の歯と同じように噛めるので、食べる楽しみは今までと変わらない

・ブリッジや入れ歯と違い、周りの健康な歯に負担をかけない

・見た目が天然の歯に近いため、周囲の人に気づかれにくい

・歯は1本抜けるだけで発音に影響するが、インプラントを入れると今まで通りに発音が可能

インプラントのデメリット

メリットが多いインプラントですが、手術を行うためデメリットもしっかり理解しておきましょう。

・外科的手術を行うため、身体的負担がかかる

・歯を支えている骨が少ないと骨を造る必要があり、治療期間が長くなってしまう

・全身疾患や重度の歯周病に罹患していると、インプラント手術が受けられない可能性がある

・保険が適用されないので、費用が高額になる

歯が抜けたときの治療2:ブリッジ

ブリッジは失った歯の両隣を支えにして、橋渡しのように被せ物をする治療方法です。被せ物をするため、両隣の歯を削る必要があります。

ブリッジのメリット

ブリッジには3つのメリットがあります。

・橋渡しで失った歯を補うため、入れ歯と比較して安定感がある

・保険適用が可能で、安価で治療が可能

・インプラントよりも治療期間が短い

ブリッジのデメリット

保険が適用され、比較的短期間で治療が可能なブリッジですが、デメリットがあります。

・被せ物を入れるために、歯を失った両隣の歯を削る必要がある

・支える歯に問題がある場合、支える歯の治療が必要

・ブリッジは歯と歯肉の間に汚れが溜まりやすいため、むし歯や歯周病になりやすい

歯が抜けたときの治療3:入れ歯

入れ歯は3本以上歯を失ってしまった場合に装着する「部分入れ歯」と、全ての歯を失った場合に装着する「総入れ歯」に分けられます。

入れ歯のメリット

入れ歯はインプラントやブリッジにはないメリットがあります。

・入れ歯はバリエーションが豊富で、ブリッジでは困難な症例でも歯を補うことができる

・保険が適用されるため、安価で治療が可能

・取り外し式なので、清潔に保つことができる

入れ歯のデメリット

入れ歯にもデメリットがあります。

・入れ歯は取り外しが可能なため、衛生的に保てるがインプラントとブリッジに比べると安定感がない

・保険適用の部分入れ歯は金属のバネを使用するため、審美性を損ねる

・慣れるまで違和感があり、食事がしにくい

・インプラントやブリッジと違い、固いものが食べにくい

・保険適用の総入れ歯では、プラスチックが粘膜を覆うので食べ物の熱が伝わらない

まとめ

歯を失ったときの治療方法は「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」があります。それぞれメリットとデメリットを理解したうえで選択することが非常に大切です。

 

治療方法の選択肢で迷われている方は、歯科医師によく相談しながら治療方法を決めましょう。

2022年09月30日 インプラントには痛みがある?痛みや腫れをなるべく少なくする方法とは

インプラントは外科手術が必要とされる治療方法です。近年では使用される素材や、治療技術が向上しており、インプラントを選択される方が増えています。しかし、インプラントは高額な治療のため、失敗はしたくないもの。そこで、インプラントのトラブルを防ぐために手術前に知っておきたいことを紹介します。

 

インプラント失敗?トラブルが起きる原因

インプラントは、失った歯を補うために行う治療方法として確立されていますが、ごく一部の方は、インプラント手術後に脱落といったトラブルが起きてしまいます。原因と考えられる事例を紹介します。

十分な検査を行っていない

外科的手術を行うために、事前に十分な検査を行います。

インプラントに必要な検査は

・問診(既往歴など)

・レントゲン撮影

・CT撮影

・むし歯、歯周病検査

・血液検査

・血圧測定

を行うことが一般的です。なかでもCT撮影は神経と血管の走行や、骨の厚みを把握するために必要な検査です。トラブルの原因になるケースでは、十分な検査を行わずに手術を行い、神経が傷ついてしまったなどが挙げられます。

 

トラブルを防ぐためにも、検査を十分行う歯科医院でインプラント治療を受けることをおすすめします。

糖尿病、歯周病に罹患している

インプラントは90%以上の方が、骨と結合するとされていますが、骨密度が少ない方や、糖尿病や歯周病に罹患している方は、インプラントと骨が結合せず、脱落してしまうケースがあります。

 

歯周病に罹患している方は、歯周病治療を受けてから、インプラント手術を受けることが望ましいとされています。また日頃の歯磨きを怠らないようにする必要があります。

 

喫煙をしている

たばこは血流を悪くし、骨と結合の妨げになる可能性があります。

 

インプラントをご希望されている方で、たばこを吸われている方には禁煙指導を行い、インプラント手術を受けていただく流れが一般的です。

メンテナンスを怠っている

インプラント手術後で大切なのは、しっかり歯磨きを行い、歯科医院での定期的なメンテナンスを行うことです。

 

メンテナンスを怠ってしまうと、インプラントと歯肉の間に汚れが蓄積し、「インプラント周囲粘膜炎」や「インプラント周囲炎」を引き起こし、脱落の原因となります。

まとめ

インプラントと骨が結合する割合は、上下とも90%以上と高い数値ですが、何かしらの理由で結合されず、脱落するケースがまれにあります。そのため、事前の診査診断は非常に大切になります。

 

インプラントの失敗を防ぐために、しっかり検査を行い、お口全体を把握する歯科医院を選択しましょう。

2022年09月30日 インプラントには痛みがある?痛みや腫れをなるべく少なくする方法とは

インプラント治療は失った歯の骨にインプラント体と呼ばれるチタン製のネジを埋めてから被せ物をして歯を補う方法のことです。骨にインプラント体を埋める手術が必要になるため、痛みは腫れを心配する方も少なくありません。今回はインプラント治療の痛みについてとその痛みと腫れをなるべく少なくする方法について解説します。

インプラント手術の痛みとは

インプラント治療を受けるとき一番不安になるのは「痛み」ではないでしょうか。手術と聞くと痛みが不安でインプラント治療に踏み切れない方も多いです。インプラント治療には、手術中に起こる痛みと手術後に起こる痛みがあるといわれています。それぞれ詳しく解説します。

手術時の痛み

手術は患部に麻酔をするため、術中は痛みを強く感じることはほとんどありません。しかし注射針を刺す痛みや、麻酔の薬が入るときは痛みを伴うことがあります。痛みを軽減する工夫を行っている歯科医院では、針を刺す前に表面麻酔を行ったり、麻酔の薬を体温と同じ温度に温めたりすることで痛みの緩和を図ります。

 

また痛みや手術に対する不安、緊張を和らげるために点滴で鎮静剤を投与する方法を行うところもあります。

術後の痛み

手術中よりも、術後の麻酔が切れたあとは痛みや腫れを伴うことがあります。インプラントを入れた本数が多い場合や、インプラント手術と骨を造る手術を行った場合は痛みや腫れが生じやすい傾向にありますが、痛みに関しては個人差が大きいです。

手術当日

術後麻酔が切れた後は痛みを伴うことがあるため、インプラント治療では痛み止めと抗生物質を処方します。痛み止めは痛いときに、抗生物質は歯科医師の指示通りに服用しましょう。

2~10日後

痛みや腫れを伴った場合は約2~10日間続くといわれています。個人差はあり、痛みがない方もいれば、10日以上痛みを伴うこともあります。また、インプラント手術と同時に骨を造る手術を行った場合は、顔にあざができることがあります。あざは10日から2週間ほどかけて下に下がっていき、時間と共に消失します。

抜糸時

インプラント手術後約7~10日ほどで歯肉が回復するため抜糸を行います。歯肉が回復すると糸によって歯肉が引っ張られるため、多少の違和感がありますが抜糸すると違和感はなくなります。

 

抜糸時は基本的に麻酔をせずに行います。痛みには個人差がありますが、チクチクした程度です。しかし歯肉の中に糸が入り込んでいる場合は痛みが強く出る可能性があるため、表面麻酔や麻酔をして抜糸をすることもあります。

痛みや腫れをなるべく少なくする方法とは

術中も術後もできれば痛みや腫れを少なくしたいものですね。痛みや腫れをなるべく少なくする方法を紹介します。

術中の痛みは我慢しない

インプラント手術は麻酔しているため痛みを感じることはほとんどありませんが、まれに麻酔が効きにくい方もいます。「しみる」「痛い」といった症状がある場合は我慢せずにすぐに歯科医師に伝えましょう。

術前に伝えられた注意事項を守る

術前のカウンセリング時には注意事項を説明する歯科医院が多いです。その注意事項には以下のような内容が挙げられます。

・当日の入浴は避けてシャワーのみにする

・当日は激しい運動を避ける

・お酒は控える

・処方された薬を服用する

・術部を指や舌で触らないようにする

歯科医院によって注意事項は異なりますが、当日は血行が良くなることは避けます。これらを守ることで、痛みや腫れをできるだけ少なくできる可能性があるため、注意事項は必ず守るようにしましょう。

まとめ

インプラント手術に伴う痛みと腫れ、それを少なくする方法を紹介しました。痛みに対して不安が強い方は事前に歯科医師によく相談して納得してから治療を始めましょう。

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