院長ブログ
2022年06月30日 インプラントの寿命はどれくらい?|インプラントを長持ちさせるコツ
インプラントはしっかりケアをすることで10~15年以上長く持ちます。今回はインプラントの寿命と長持ちさせるポイントについて紹介します。
インプラントの寿命とは
世界でもトップクラスのシェアを誇るメーカーによると、インプラントの10年生存率は10年で99.8%といわれています。またほとんどのメーカーで同じ数値の臨床研究結果が出ていることから、インプラントの寿命ははおおよそ10~15年以上といえるでしょう。
インプラントを長持ちさせるコツ
インプラントは保険が適用しない高額な治療になります。そのため長く持たせたいと思う方は多いでしょう。インプラントを長持ちさせるコツは以下のようなものがあります。
- 歯ぎしりや食いしばりの対策をする
- メンテナンスを怠らないようにする
それぞれ詳しく解説します。
歯ぎしりや食いしばりの対策をする
仕事中や就寝時に無意識に歯ぎしりや食いしばりをする方は多いです。噛む力が強いとインプラントと被せ物の間にあるアバットメントに負担がかかることがあります。そのような場合はネジが緩くなったり、インプラントに負担がかかり破損したりする可能性が高くなります。
歯ぎしりや食いしばりの対策は就寝時に装着するナイトガードなどを使用することで、インプラントにかかる負担を軽減することができます。
メンテナンスを怠らないようにする
インプラントでも歯周病になることがあります。これはインプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎と呼ばれています。インプラント周囲粘膜炎が発症するとインプラント周囲の歯肉が腫れたり出血したりする症状です。進行するとインプラント周囲の骨にまで感染しインプラントが脱落する可能性があります。これをインプラント周囲炎といいます。
インプラントは天然の歯と異なり、神経がありません。そのため自覚しにくく、病気が進行しやすい特徴があります。インプラントの歯周病を予防するためにも、自宅でのセルフケアと専門家によるプロフェッショナルケアを怠らないようにしましょう。
まとめ
インプラントはおおよそ10~15年以上持つといわれており、中には30年以上持つ方もいます。インプラントの寿命はメンテナンスをしっかり行うことで、長持ちさせることが可能です。また、歯ぎしりや食いしばりがある方でもナイトガードなどの対策をすることで、被せ物やインプラントに与えるダメージを軽減することができます。インプラント治療をご希望の方は、メンテナンスも考慮して受けるようにしましょう。
2022年06月13日 インプラント失敗?!インプラント治療で起こるトラブルと対策
静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック
歯科医師 院長 渡邉信介
インプラント治療は失った歯を補う治療方法として確立された治療方法です。しかし、インターネットや口コミでインプラント治療後にトラブルにあったという情報も少なからずあります。そこで今回はインプラント治療で起こるトラブルと対策を解説します。
インプラント治療で起こるトラブルとは
インプラント治療は、周囲の歯に負担をかけずに失った歯を補うことができます。近年ではインプラント治療に使用される人工歯根や材料の品質が向上し、インプラント治療を受ける方も増えています。しかし、一部の方は治療後にトラブルが起きてしまうこともあります。インプラント治療で起こるトラブルとは以下のことが挙げられます。
・インプラントと骨が結合しない
・インプラント周囲の組織が傷ついた
・インプラントが感染した
それぞれの原因と対策を解説します。
インプラントと骨が結合しない
まれにインプラントと骨が結合せずに揺れたり、脱落したりすることがあります。この場合の原因はインプラントに対する異物反応や、歯周病に罹患しているにもかかわらず、お口の中の状態を把握せずに治療を行ったことが挙げられます。
【対策】
インプラント治療を受ける前にしっかり診査・診断を行う歯科医院を選択するようにしましょう。例えば、インプラントを入れる箇所だけではなく、お口全体を見ながら適切な治療方法の提案をする歯科医院などを選びます。また検査も通常のレントゲン写真だけではなくCT撮影をしたり、血液検査を行ったりする歯科医院も選ぶと良いでしょう。
インプラントの周囲の組織が傷ついた
手術中に神経に触れてしまい麻痺を起こすこともあります。この場合の原因は術前の検査が不十分であること、歯科医師の技術不足が挙げられます。
【対策】
上記でも述べたように、しっかりと診査・診断を行う歯科医院を選択すると良いでしょう。歯科医師の技術が分らないときは、インプラント治療に関する学会に所属しているかどうかも一つの目安になります。
インプラントが感染した
インプラント治療は骨の中に人工歯根を埋める手術を行います。そのため感染対策が求められて、それを怠ってしまうと細菌感染を引き起こす可能性があります。
インプラント治療後に歯磨きや定期検診を怠るとインプラント周囲粘膜炎になることがあります。インプラント周囲粘膜炎はインプラントの歯周病ともいわれており、進行するとインプラントが埋まっている骨に感染し、脱落の原因となります。
【対策】
歯科医院の感染症対策は患者さんには見えにくい部分になります。しっかり行われているか判断したい場合はグローブの使い回しはしていないか、患者の目の前でパックを開けているかなどが目安になります。またホームページで感染症対策について確認するのも良いでしょう。
インプラント治療後は歯磨きや定期検診が大切になります。インプラントが細菌感染しないためにも日頃のケアは大切になります。
まとめ
今回はインプラント治療で起こるトラブルについて紹介しました。インプラント治療を安心して受けるためにも歯科医師と良く相談して納得してから治療を受けることが大切です。
静岡市葵区 わたなべ歯科クリニック
歯科医師 院長 渡邉信介