院長ブログ
2022年08月31日 いまさら聞けない?歯科用インプラントとは?
体内に埋める器具の総称をインプラントといいます。例えば、人工関節や心臓のペースメーカーも含まれ、歯科ではチタン性でできた、人工歯根を顎の骨の中に埋めることをいいます。
歯科用インプラントは技術の発展に伴い、一般的な治療方法として確立しています。
インプラントとは歯を失った後の治療法の一つ
何らかの理由で歯を失った場合、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」のいずれかで補う必要があります。そのなかでもインプラントは顎の骨に「インプラント体」と呼ばれる人工歯根を埋入し、骨と結合させてから人工歯を被せて噛み合わせの回復をします。
歯を失った後の治療方法
歯を失った後の治療方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット | |
入れ歯 | 保険が適用される、治療回数が少ない | 噛めない、違和感がある、取り外して清潔に保つ必要がある |
ブリッジ | 保険が適用される、治療回数が少ない、取り外す必要がない | 両隣の健康な歯を大きく削る必要がある、虫歯になりやすい |
インプラント | 自分の歯のように噛める、両隣の健康な歯を削る必要がない、違和感が少ない | 保険が適用されないため高額、外科的手術が必要、メンテナンスが必要 |
歯を失った箇所によりますが、両隣の歯が健康であれば、ブリッジかインプラントが挙げられます。両隣の歯がない症例では入れ歯かインプラントが選択肢に挙げられます。
インプラントの仕組み
基本的なインプラントの仕組みは、「インプラント体」と呼ばれる人工歯根、「上部構造」を呼ばれる人工歯、人工歯根と人工歯をつなぐ「アバットメント」からなります。
インプラント体はチタンという金属が使用されており、アレルギーが少なく、骨とインプラントが結合しやすいという特長を持っています。
インプラントは保険外診療
インプラントは保険が適用されないため、高額な治療です。歯科医院や地域によって異なりますが、おおよその費用は1本300,000〜500,000円程です。
費用が高額な理由は
・使用する器具、材料が高い
・歯科医師の技術が必要
・万全な感染対策をして手術を受ける必要がある
そのことからインプラント治療は高額になります。
インプラントとは安全性の高い治療
メディアでインプラントは危険と報道されていますが、様々な文献で10年生存率が上顎で80%以上、下顎で95%以上と高い確立であることが証明されています。
インプラントの歴史は50年以上前になり、日々進化し続けています。診査診断を行い、十分な治療計画を立て、知識と技術を持った歯科医師のもとで手術を行えば、安全性の高い治療と言えるでしょう。
まとめ
失った歯を補うために、インプラント治療は優れた治療方法です。しかし、全ての人にインプラント治療が優れている治療ではありません。
インプラントをご希望される方は、トラブルを防ぐためにもしっかりと説明を受け、納得したうえでインプラント治療を選択しましょう。
2022年08月31日 奥歯をインプラントにするメリットとデメリットを解説
奥歯が抜けた状態が続くと、食べ物が思ったように噛めず不便を感じます。自分の歯のように噛める治療方法は、インプラントが適しています。そのためインプラント治療を考えている方も少なくありません。そこで奥歯をインプラントにするメリットとデメリットを解説します。
奥歯をインプラントにする4つのメリット
奥歯は食べ物を噛んだり、発音に影響したりと非常に大切な役割を持っています。奥歯をインプラントにすると以下の4つのメリットがあります。
自分の歯のように噛める
インプラントの最大のメリットは、自分の歯のように噛めることです。あごの骨に歯の根っこの代わりとなる、人工歯根を埋めると骨と結合して自分の歯のように噛めます。
イ段の発音がしやすくなる
奥歯がないとうまく発音ができません。奥歯がないと母音のイ段の発音が難しいとされています。
奥歯にインプラントを埋入することで、歯があった頃のようにスムーズに発音がしやすくなります。
骨の吸収を防ぐ
歯がない状態のまま過ごすと、あごの骨に刺激が伝わらないため、骨の吸収が進みます。そのため歯が抜けた部分の骨だけ、薄くなったりへこんでしまたりする変化が見られます。
インプラントは噛むことができるため、骨に刺激が与えられ骨の吸収を防ぎます。
噛み合わせが整う
奥歯を失ったまま長期間にわたって放置すると、両隣の歯が倒れてきたりと噛み合わせのバランスが崩れます。
奥歯にインプラントを埋入することで、噛み合わせのバランスが整います。
奥歯をインプラントにするデメリット
メリットが多いインプラントですが、デメリットもあります。メリットとデメリットの両者をしっかり理解しましょう。
保険が適用されないため高額
インプラントは一部の場合を除き、保険が適用されない高額な治療です。
インプラントは材料、器具、機材、人件費など一つひとつにコストがかかるため、高額な治療になります。
骨の量が足りない場合は骨を造る手術が必要
インプラントを埋入するために、十分な骨の量がないとインプラントを支えることができません。骨の量が足りない場合は、骨を造る手術が必要です。
治療期間がほかの治療と比べて長い
ブリッジや入れ歯の治療と比べて、インプラント治療は骨と結合するまでしっかり待つので、治療期間は長くなります。
また2回法と呼ばれるインプラント手術の方法では、2度手術が必要なため、さらに長期化します。
まとめ
奥歯にインプラントを埋入するメリットとデメリットを紹介しました。失った歯を補うための治療としてインプラントは確立されている治療方法です。そのためインプラント治療をする方が増えいます。
どの治療もメリットとデメリットがあります。歯科医師とよく相談をし、しっかり理解したうえでインプラント治療を受けましょう。